Son of the Smith Hard Cider 

“PICKERS’ DELIGHT”

LOT: PD-2201A

January, 2022

Spec

サノバスミス ピッカーズディライト

LOT: PD-2201A

Style: ホップサイダー / Hopped Cider

ALC: 7.0%

Apples: シナノスイート, 浅間クチーナ, 紅玉, グラニースミス, Dabinett, Porter’s Perfection

Yeast: British Ale yeast with β‑lyase biotransformation

With: Homegrown Cascade and Zappa

Story

PICKERS’ DELIGHTは、生食品種をベースにイギリス系醸造用品種を混合させ醸造したホップサイダー。 

イギリス系醸造用品種由来の程良いタンニンのボディを下地にして、キレ良いシャープな果実味を含み、華やかで甘い香りを放ちます。重なり合う果実味の優しさ溢れる奥深さ・バランス良い香気をお楽しみいただける、非常にフレッシュで口当たりが心地良い、ドリンカブルなパーティサイダーです。

 

現代の日本のリンゴ農家は、構築された日本的栽培形態・流通形態の中で生食用品種を中心に多品種を生産しています。

産業の勃興から百数十年を経る過程の中、多くの先駆者によって、美味しい物づくり・より良い未来のための技術向上や産業革命が図られてきました。僕らもまた同じように、止まない自然災害や環境変化など様々な事象の中で、次の世代に対し技術や品種や畑・農業文化を残していかなければなりません。

 

PICKERS’ DELIGHTは、こうしたリアルで日常的な農産物生産の現場において「日本的ハードサイダーの標準」を示す次世代型課題解決策の一案です。

夏には夏の、秋には秋の。季節の色合いや自然環境と共にある果樹園の旬。8月から11月末まで続く品種の収穫リレー。PICKERS’ DELIGHTは、こうした畑の旬の色合いを溶け込ませながら、僕らが日本で生きる果樹農家であり続けるということを表現し、そして、次世代に向け残していきたい日本的リンゴ産業のもう1つの形を表現します。

 

I said a hip hop the hippie the hippie

To the hip hip hop and you don’t stop

The rock it to the bang bang boogie

Say up jump the boogie to the rhythm of the boogie, the beat

 

SugarHill Gangが奏でたRapper’s Delight。HipHop史上初の美しくて意味深い押韻。心地良い押韻がまとうフローのように、この理念が日本のリンゴ産業や皆様の日常により深く溶け込んでいくことを願って。

Brewer's Note

本バッチは、醸造専用品種「Porter’s Perfection」と酵母の活性化により、新しいアロマやフレーバーが発現する「バイオトランスフォーメーション」を組み合わせたホップサイダーです。

 

ホップは、植物研究者のトッド・ベイツがニューメキシコ州で発見した野生ホップから選抜育種し、カウンターカルチャーの象徴であるフランク・ザッパの名を冠したneomexicanus種のZappaと、自社圃場産カスケードを使用。β‑lyase活性によりカスケードのシトラス香が強調され、Zappaのパッションフルーツやミント、紫のような香りが混ざり合います。フランク・ザッパの名盤『Watermelon In Easter Hay』のような複雑な味わいを目指しました。

 

PICKERS’ DELIGHTは、季節に応じて収穫する生食リンゴ品種を使用するというコンセプトですので、同じものが存在しないのが魅力の一つでもあります。夏には太陽光受光の高い真夏の品種を、秋には寒暖差より熟度がもたらされた晩秋の品種を。季節ごとの酸味の強さや香気成分の絶妙な違いをお楽しみいただきながら、“農産物としてのハードサイダー”を今後とも長くご愛顧いただければ幸いです。

LOT: PD-2007A

January, 2020

Spec

サノバスミス ピッカーズディライト

LOT: PD-2007A

Style: ホップサイダー / Hopped Cider

ALC: 6.5%

Apples: シナノスイート、浅間クチーナ、フジ、土着固有品種 他

Yeast: ビール酵母(Saccharomyces pastorianus)

With: The best of Southern and Northern hemisphere hops

Brewer's Note

「PICKERS’ DELIGHT」は、まるでフルーツの盛り合わせを食べているようなテイストです。主発酵には、ビール酵母(サッカロマイセス・パストリナス)を使用しました。

 

酵母特性のフェノリックで熟したチェリー香、ホップ由来のアプリコット・白桃・白ブドウ系の香気、そしてシナノスイートの蜜香がグラスの中で混ざり合うと、フルーツの盛り合わせを連想させる豊かなニュアンスが生まれるのです。

 

「PICKERS’ DELIGHT」は、「季節の生食リンゴ品種を使用する」というコンセプトを掲げており、同じものが存在しないのが魅力の一つ。夏には太陽光受光の高い真夏の品種を、秋には寒暖差より熟度がもたらされる晩秋の品種を。季節によって絶妙に変化する酸味の強さや香気成分をお楽しみいただきながら、“農産物としてのハードサイダー”を今後とも長くご愛顧いただければ幸いです。

Story

「PICKERS’ DELIGHT」は、生食用品種のリンゴをベースに醸造したホップサイダーです。キレの良いシャープな果実味を含んでおり、リンゴの蜜のような華やかで甘い香りを、ホップ由来のブドウ感、酵母由来のチェリー感が力強くバックアップしています。重なり合う果実味の奥深さと、バランス良い香気が楽しめる、フレッシュでドリンカブルなパーティサイダーです。

 

私たちのような日本のリンゴ農家は、日本的なスタイルでリンゴを生産しています。敬愛する多くの先駆者たちは、品種改良や技術向上に取り組み、次の世代にそれらを受け継いできました。

僕ら現役世代も、自然災害や環境変化の中でもがきながら、次の担い手へ技術や品種、畑・農業文化を受け継いでいかなければなりません。

 

「PICKERS’ DELIGHT」には、そうしたリアルな農産物生産の現場から「日本的ハードサイダーのスタンダード」を示し、次世代に向けた課題解決の一案を提唱したいという私たちの想いが込められています。

 

果樹園には、季節ごとに「旬」が存在します。畑の旬を染み込ませたこの一杯を通じて、私たちは日本の果樹農家としての自らの意思、そして次世代に受け継ぎたい日本的リンゴ産業の1つのあり方を提示します。

 

I said a hip hop the hippie the hippie

To the hip hip hop and you don’t stop

The rock it to the bang bang boogie

Say up jump the boogie to the rhythm of the boogie, the beat

 

SugarHill Gangが奏でたRapper’s Delight。HipHop史上初の美しくて意味深い押韻。心地良い押韻がまとうフローのように、この理念が日本のリンゴ産業や皆様の日常により深く溶け込んでいくことを願っています。