Son of the Smith Hard Cider 

“Tangible”

Spec

サノバスミス タンジブル

LOT: TG-2207A

Style:フルーツサイダー / Fruit-Infused Cider

ALC: 7.5%

Apples: フジ
Fruits: ブラッドオレンジ、不知火 / 熊本

Yeast: β‑lyase biotransformation

With: 熟成ホップ(Jarrylo & cryo Equanot)

Story

サノバスミス タンジブルは、リンゴと同時に柑橘類を大量投入して醸造したフルーツサイダーです。リンゴにはフジ、柑橘類には熊本県産ブラッドオレンジ・不知火を使用。熟成ホップで渋みの余韻を持たせました。特徴的な香気を含むオイル成分が豊富な果皮もそのまま丸ごと使用し、橘類特有のゼスト感を活かした真夏のフルーツサイダーに仕上げました。

 

熊本には情熱に溢れた若手農家がたくさんいます。天草地方に代表される海岸部、肥沃な八代平野、世界最大級のカルデラである阿蘇。農業大国に相応しい複雑な自然環境で、柑橘はもちろん、米・い草・トマトに畜産などなど、彼らは多岐に渡る農業を営んでいます。今回副原材料として使用した柑橘類も、そんな熊本で汗を流す農業仲間が手塩にかけて栽培したもの。熊本と長野、産地を越えて繋がり続けるこのご縁をタンジブルという液体に凝縮いたしました。熊本の仲間たちに最大の敬意を!

Brewer's Note

熟成ホップのみで構成されたフジベースのフルーツサイダー。β-リアーゼ活性を用いた発酵によって、ブラッドオレンジ・不知火が持つ柑橘特有の香りをより一層際立たせました。

 

熟成ホップは、スパイシー香とアストレンジェンシーなタンニンでフジに厚みをもたらしています。過去作であるプラムヘイズでは、フジベースの原酒をバーボン樽で熟成することで非フラボノイド系タンニンであるビタネスを獲得してからプルーンとホップでバランスを整えたのに対し、今回のテーマはアストレンジェンシーなタンニンです。タンニンの質は明らかに異なり、醸造専用品種のリンゴのような渋みを奥に感じるのはとても面白いことです。柑橘は中果皮アルベドや外果皮フラベドを含む果実丸ごとのジュースを使用しつつ、絶妙なバランスでえぐみを抑えることができました。

 

熟成ホップ由来のタンニンとのバランスを意識するために、口の中に長時間含みながらじっくりと味わってみて下さい。